今回のテーマは【夫婦で笑いのツボが合わない】です。よくあるお悩みに私たち夫婦の意見を述べました。

「夫婦は他人」のカード画像。テーマ「夫婦で笑いのツボが合わない」が書かれている。 話し合い

どうも、「夫婦は他人」のプー太(夫)とプー子(妻)です。

私たちは夜な夜な、食卓に録音機を置いて、仲良し夫婦が本音をしゃべっています。私たち夫婦のリアルの会話。台本なし、創作なし、やらせなし。

夫婦仲・人間関係でお悩みの方の参考になれば嬉しいです。

(録音 23:28)は「録音開始から23分28秒に飛び出した発言」のしるし。——今日も、時刻つきの証拠つきでお届けします。

同じ画面を見ているのに、笑っているのは片方だけ。もう片方は、なんなら少し不機嫌。消したあとに、なんとも言えない空気が残る。——ありませんか、こういうの。今回は「夫婦で笑いのツボが合わない」がテーマです。

今回は、うちの食卓で実際に起きた言い合いを、そのまま持ってきました。先に言ってしまうと、私たちは笑いのツボが合いませんでした。そして、合わないと分かったあとも、どちらも相手を直していません。 ただ、いちばん驚いたのはそこではありません。同じ「くだらない」という言葉を、私たちが正反対の向きで使っていたことです。

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よくあるお悩み/うちの答え

よくあるお悩みうちの答え
① 夫婦で笑いのツボが合わないのは、直したほうがいい?直していません。私たちは、どちらも相手に合わせにいきませんでした
② 同じ言葉で話しているのに、話が通じないのはなぜ?同じ「くだらない」を、二人が別々の意味で使っていたからです
③ 「価値観が違う」と分かってしまったら、どうする?分かったまま、そこに置いておきました。そろえていません

そして、3つを通しての結論は 「同じ言葉の意味が、私たちの家では正反対でした」 →【夫婦は他人。だから、違うまま並べておける!】


お悩み① 夫婦で笑いのツボが合わないのは、直したほうがいい?

うちの答え

直していません。私たちは、どちらも相手に合わせにいきませんでした。

そのときのやりとり(発言順)

夫「くだらない笑いは見ないんだ俺」(録音 23:28)

夫「あんたそういうなんかくだらない笑い好きだよね」(録音 23:31)

妻「いやあなたが見てるお笑いの方がくだらなくない?」(録音 23:34)

私たちの論点

始まりは、夫の宣言でした。「くだらない笑いは見ないんだ俺」。自分は見ない、という話です。ここまでなら、ただの好みの表明でした。

問題は、その3秒後です。夫は、いま自分で持ち出したそのものさしを、そのまま妻に向けました。「あんたそういうなんかくだらない笑い好きだよね」。自分の好みの話が、いつのまにか相手の採点に変わっています。家の中のもめごとは、だいたいこの3秒で始まりますね。

そして、さらに3秒後です。「いやあなたが見てるお笑いの方がくだらなくない?」。同じ言葉が、そのまま返ってきました。夫が持ち出したものさしで、夫が測られています。 しかも、いちばん低い点をつけられたのは、そのものさしを出した本人でした。

この6秒が、今回いちばん見ていただきたいところです。「くだらない」の矢印が、あっという間に逆を向きました。 夫は妻の笑いを「くだらない」と言い、妻は夫の笑いを「くだらない」と言う。二人とも同じ言葉を使っているのに、指している先が正反対です。

だから、この答えになりました

ここで、私たちが何をしなかったかを見てください。どちらも、相手に見るのをやめるよう求めていません。 一緒に見ようと誘ってもいません。言い合っただけで、そこから先へ踏み込んでいないのです。

笑いのツボが合わないと分かると、つい「どっちが正しいか」を決めにいきたくなります。でも、笑いに正解はありません。正解がないものを勝ち負けにすると、勝ったほうまで楽しくなくなります。 だから私たちは、合わせにいきませんでした。合わないまま、それぞれ好きなものを見ています。

そして、これは夫婦にかぎった話でもありません。きょうだいでも、長いつきあいの友人でも、笑うところが同じ人のほうがめずらしいのではないでしょうか。笑いのツボが同じかどうかで、その相手との仲の良さは決まりませんね。


お悩み② 同じ言葉で話しているのに、話が通じないのはなぜ?

うちの答え

同じ「くだらない」を、二人が別々の意味で使っていたからです。夫の「くだらない」には「下品な」がくっついていて、妻の「くだらない」にはくっついていませんでした。

そのときのやりとり(発言順)

夫「あれが俺的にはくだらない笑いなんですよ、あれが」(録音 23:49)

妻「じゃあ何が好き?」(録音 23:52)

夫「ああいうのくだらない笑いなの、俺は。下品なくだらない笑い」(録音 23:56)

私たちの論点

言い合いのあと、夫が自分のものさしの中身を説明し始めます。「あれが俺的にはくだらない笑いなんですよ、あれが」。「あれが」を、頭と最後で2回言っています。よほど言いたかったのだと思います。

妻の返しは「じゃあ何が好き?」。責めていません。攻めてもいません。中身を聞いています。 いま読み返すと、この一言でこの言い合いの向きが変わっています。

その少しあとに、夫はこう言いました。「ああいうのくだらない笑いなの、俺は。下品なくだらない笑い」。ここで、ようやく中身が出てきました。夫の言う「くだらない」は、「下品」とセットだったのです。 品があるかないか。夫はそのものさしで測っていました。

夫のいう「下品」は、下ネタのことです。おしりや、うんちや、鼻くそが出てくる笑い。逆に夫が笑うのは、しゃべりや漫才、作り込んだコント、それに作らない自然な会話のやりとりでした。同じ「お笑い」という一つの言葉の中に、まるで別の棚が二つ並んでいます。

一方で、「下品」というものさしは、妻の側にはありませんでした。妻の「くだらない」は、「下品」とセットではなかったのです。

つまり私たちは、同じ言葉を口にしながら、別々のものさしを持って、別々のものを測っていたことになります。これでは、いくら話しても噛み合いません。相手の答えがずれて聞こえるのは当たり前で、そもそも問題文が違っていたからです。

だから、この答えになりました

言葉が同じだと、意味も同じだと思ってしまいます。うちが引っかかっていたのは、まさにここでした。「くだらない」でぶつかっていたのではなく、「くだらない」の中身が違うことに、二人とも気づいていなかったのです。

だからおすすめしたいのは、相手と話が噛み合わないと感じたら、意見をぶつけ合う前に、その言葉をお互いがどういう意味で使っているかを、一度たしかめ合ってみることです。なぜなら、意味がずれたまま話し続けると、相手がおかしなことを言っているようにしか聞こえなくなるからです。意味が違うと分かってしまえば、どちらが正しいかを決める理由は、もうありません。

これも、笑いだけの話ではありませんね。「ちゃんとやる」「早めに」「片づける」——家の中で毎日使っている言葉ほど、二人の頭の中では別の意味になっています。言い争いになったら、意見の前に、言葉の意味をたしかめる。 順番を変えるだけで、けんかが一つ減るかもしれません。


お悩み③ 「価値観が違う」と分かってしまったら、どうする?

うちの答え

分かったまま、そこに置いておきました。そろえていません。

そのときのやりとり(発言順)

妻「ちょっとそこの価値観の私たちだいぶ違うね。お笑いとかの」(録音 24:02)

妻「なにそれ、下品なお笑いって」(録音 24:08)

私たちの論点

締めは、妻の一言でした。「ちょっとそこの価値観の私たちだいぶ違うね。お笑いとかの」。

この言い方を、よく見てください。「だいぶ違うね」で止まっています。 そのあとに、合わせようとも、どちらかが直そうとも続いていません。違いを見つけて、そのまま置いた。それだけです。

そして妻は、続けてこう言っています。「なにそれ、下品なお笑いって」。そろっていません。 夫の説明を最後まで聞いたあとでも、妻には「下品」というものさしがピンときていません。つまり私たちは、話し合って分かり合ったわけではないのです。分からないまま、それでも「違うね」で終わっています。

ここが、いちばんお伝えしたいところです。「価値観が違う」と分かってしまうと、多くの人は不安になります。私たちも、そろえたほうが仲良しに見えることは知っています。でも、そろえないと一緒に暮らせない、というほどのものでもありませんでした。

だから、この答えになりました

もちろん、夫婦には決めないと前に進まないことがあります。お金の使い方、休みの日の予定、家事の分担。そういうものには、私たちなりの決め方があります。以前、そこだけを取り上げて書きました。

→ 夫婦で意見が割れたときに、私たちがどう決めているか

でも、笑いのツボは、そこに入りません。決めなくていいことでした。 決めなくていいことまで決めにいくと、家の中に勝ち負けが増えるだけです。だから私たちは、違うことを確認して、そこで手を止めました。

これは、親でも、きょうだいでも、以前から仲の良い友人でも同じかもしれません。合わない部分を見つけたときに、すぐ「どちらかに寄せる」に進まないこと。 違うまま、二つ並べて置いておく。それができる相手が、長く一緒にいられる相手なのかなと思います。


3つを通しての結論

「同じ言葉の意味が、私たちの家では正反対でした」——【夫婦は他人。だから、違うまま並べておける!】

私たちは、笑いのツボが合いません。それどころか、同じ「くだらない」という言葉を、お互いに相手へ向けて使っていました。しかもその中身は、片方には「下品」がくっついていて、片方にはついていませんでした。合わないどころか、話が通じていなかったのです。

それでも、この日のやりとりは険悪になっていません。理由は、たぶん一つだけです。どちらも、相手を直そうとしなかったからです。「違うね」で止めた。そこから先に進まなかった。

「価値観が違う」と分かるのが不安なのは、たぶん、違いがある=この先うまくいかない印のように思えるからでしょう。でも、この日のやりとりを文字にしてみて、順番が逆なのかなと思いました。しんどくなるのは、違いがあるからではなく、違いを見つけたあとに「どちらかに寄せよう」としたときです。寄せにいけば、どちらかが必ず我慢します。笑いのツボくらいのことでも、我慢はじわじわ残りますね。

だから、違いが見つかったこと自体では、まだ何も起きていません。 起きるのはそのあとです。「じゃあ、どうする?」の一手だけが、その先を決めます。 私たちはそこで、手を止めるほうを選びました。

価値観が違うと分かることは、悪い知らせではありませんでした。 違うと分かってはじめて、そこを勝ち負けにしないという選び方ができます。同じにできない部分は、無理に同じにしなくていい。そろえるのではなく、並べておく。 うちが選んだのは、そちらでした。

よくある質問

Q. 笑いのツボが合わないのは、相性が悪いということですか?A. うちは、そうは考えていません。うちの二人は「くだらない」の意味からして違いました(録音 23:56)。それでも、この話は言い合いのまま終わって、けんかにはなっていません。相性は「同じかどうか」ではなく、「違ったときにどうするか」で決まるのかもしれませんね。

Q. 一緒に見ていても楽しくありません。どうすればいいですか?A. 無理に同じ画面の前に座らなくてもいいと思います。私たちも、笑うところを合わせてはいません。ただ、相手が笑っているものを取り上げないのは、決めておいてよいことだと思います。うちも言い合いはしましたが、お互いに、見るのをやめてほしいとは言っていません(録音 23:31/23:34)。

Q. 相手の好きなものを、つい「くだらない」と言ってしまいます。A. うちも言っています。しかも両方から言い合っています(録音 23:31/23:34)。大事なのは、そのあとだと思っています。言ったあとに、相手に直すよう求めるところまで進めないこと。 うちは、そこで止まりました。

Q. 「価値観が違う」と分かるのが怖いです。A. 分かった瞬間はドキッとします。でも、うちは「だいぶ違うね」で止めました(録音 24:02)。違いが見つかったことと、仲が悪くなることは、別のことです。 なお、笑いが合わないだけでなく、一緒にいること自体がつらいところまで来ている場合は、この記事の話とは別です。ひとりで抱えず、専門の相談窓口を頼ってください。

まとめ

  • ① 笑いのツボは、合わせにいきませんでした。 言い合いはしましたが、どちらも相手にやめるよう求めていません
  • ② 話が通じなかったのは、言葉の中身が違ったからでした。 意見の前に、言葉の意味をたしかめる
  • ③ 「違うね」で止めました。 決めなくていいことまで決めにいくと、家の中に勝ち負けが増えます
  • そろえるのではなく、並べておく。 違うまま置いておける相手が、長く一緒にいられる相手なのかなと思います

今日の行動をひとつ

相手に「くだらない」「つまらない」と言ってしまったら、そのすぐあとに、自分がその言葉をどういう意味で使ったのかを、口に出して説明してみてください。

うちは、夫が「下品な」と中身を口にしたところで、ぶつかっていた場所がやっと見えました(録音 23:56)。意味を言い合ってみると、どこでぶつかっていたのかが見えてきます。 そろわなくて構いません。並べて置いておきましょう。

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